要するに「箱」 どう足掻いても「箱」 ただいまお片付け中

 形は違えど確かにそこに息づいているものたち。



神秘の調停者【エルフ-Elf-】

 伝承上の種族。人間の歴史に於いては戦乱の時代にのみその姿を現す。弓術に長けてどんなに猛り暴れる獣も一矢で動きを止め、長い耳でありとあらゆる言語を聞いてその真意までも理解出来るとされている。かつて3民族の間に軋轢を生じ争いあった人間族の前に何処からともなく現れては、その力を持って争いを鎮め姿を消した。

小さき猛者【ドワーフ-Dwarf-】

 伝承上の種族。人間の領域から遠く離れた紅き鉄の山に暮らし、この世で最も強い鋼を打つ鍛冶師の一族と言われている。
 およそ500年前、ホーニスに侵攻して来たがワールウィンドに返り討ちにされた過去がある。
 それ以降恥ずかしいのかワールウィンド対策を考えているのか、一度も侵略は無い。

生ける巌【オーク-Oak-】

 伝承上の種族。勝つことのみを存在価値とする戦士の一族と言われている。
 専ら内紛に忙しく、他の種族との関わりは小さい。

異端を観測せし異端【トーキー-Talky-】

 キェェアアアアシャアベッタアアアアアアア!!!!!!!!!
 ある時突如として発生した、人間語を解し話すことが出来る動物。発生の法則や原因は未だ解明されていないが、人間に狩られまいとして変異した説が一部で支持されている。何故か人間好きでお喋り好きの個体が多く、人間の前にフラッと現れては自分が最近見聞きしたものを喋ってフラッと立ち去る。ともすれば旅人や冒険者の情報源にもなるが、肉食獣が仲間の巣穴に誘い込もうとしていたり、小動物がボディーガード代わりにしようとしたり、なかなか聡い連中がたまにいるので油断ならない。
 現在は以下のトーキーが確認されている。
【ウシ、ブタ、ヒツジ、ニワトリ、ネコ、ウサギ、ウマ、フクロウ、クマ、ネズミ、カラス、ヘビ】

脅やかすが故の悪【モンスター-Monsters-】

 有史以前から存在する、人々の共通の脅威の総称。人間を餌とする大型の獣や、毒を撒き散らす有害な生命体。人間の領域の近辺では、主にゾンビやスケルトンなど人型のアンデッドモンスターが確認されており、滅んだ人間の成れの果てとも、この世の果てから垂れ流されるネクロマンサーの失敗作とも言われている。
 多くの人々がこれと戦い、多くの人々が犠牲となり、防衛団などの戦いを生業とする人々が現れる動機となった。
 オオカミやトラなどの肉食獣の姿でありながらモンスターと呼ばれているものもあるが、基本的に、人間を積極的に襲うものはモンスターと呼ばれている。また、魔力の性質が根本的に異なるもの、血液が赤くないものは全てモンスターである。

知性ある熱【マグノーム-Magnome-】

 この世界に隣り合って存在する異層、「裏層うらそう」に文明を築く種族。肉体は半個体でふにゃふにゃ、高熱と光を帯びていてまるでマグマだが、実際のマグマとは違う物質である。まん丸な頭に小さな体と手足、黒く円らな瞳を持つ。大きさは成体でも40〜50センチ程度だが、本気を出すとすごいらしい。大抵はわらわらと群れて生活しており、「ま」と「ぐ」の2文字を駆使して会話する。
「まぐ?(・・)」
「ぐままー(・・ )」
「ま?(・・?)」
「ぐっぐー(・・ 三 ・・)」
「「「「まぐまぐまー!!」」」」\\(・・)(・・)(・・)(・・)//
 こう見えて高度な知性を持ち、言葉も人間には「まぐまぐ」しか言ってないように聞こえるがその実立派な言語体系である。裏層の各地に点々と郷を築いて暮らしており、郷同士は道で繋がっていて交流も活発である。
 裏層の生き物で、裏層以外の次元の層の存在を認知している数少ない存在。他種族、とりわけ裏層以外の生き物に対して興味津々だが、高熱を帯びる彼らの体では裏層以外の生き物に近づくことは難しい。それに裏層が丸ごと灼熱地獄であることも問題だった。試しにマグノームが基層へ行ってみた際にその体の高熱で辺り一帯を焼け野原に変えてしまったことがあり、その事件以降他の層への移動は慎重になっている(人間側で裏層が危険視されている要因でもある)
 万が一研究の末に、周囲の温度を調節しつつ言語が通じるようになる交流魔法を開発したが、そもそも裏層への来訪者で彼らとの交流の意志がある種族が人間ぐらいしかおらず、悩みは尽きない。
おーそくらー/さーにーでーね/みくろーく/あのーそくらー
 調査団が発見した、裏層に築かれたマグノームの郷の数々。
 人間の腰ほどの高さのものから見上げるような大型建築まで、多種多様な家屋が雑多に並べられている。
 郷のあちこちには、マグマに漬けてあったり吊るしてあったり様々な形で岩石が保管されている。
 裏層の大地を構成する奇妙な岩石を主食とする彼らだが、大地が削れ過ぎて住む場所が無くならないように「殖える」岩石を研究しているらしい。

厭世の霧【ムゲン-Mugen-】

 遥か東の「黒罅山陵コッカサンリョウ」にひっそりと暮らす。肉体は霧か霞のようで、色々な意味で非常に曖昧な存在。哺乳類のような生殖をせず黒っぽい不定形の塊で「発生」し、それにお面を当てがうことで人間に似た輪郭と自我を得る。以降はお面が生命線となり、これが壊れたり外れたりすると体が霧散して死ぬ。ただし死ぬと言っても他の生き物とは違い、肉体は「祖霊」「山陵府君サンリョウフクン」などとと呼ばれているものの元へ帰り、また戻って来ると言われている。
 男女の別は存在せず、個人の性格、趣味や思想が人間で言うところの「性別」に該当するという概念を持つ。性格は発生した際にあてがわれるお面の種類によって大枠が決まるが、ものを学んで思想や性格が変わるとお面に影響を与えることもあるらしい。
 昔は人間とも交流があったが何故か100年ほど前から極端に排他的になり、現在は異種族嫌いで知られている。郷に入って生きて帰った者はいない。
瞬ギ霊ノ釜(マジロギダマノカマ)
 ムゲン族の郷。ちょっと言いにくい。黒と赤を基調とした、重厚で色彩豊かな建築が特徴。また、ムゲン族は概して人間族より背が高いため、季節の街に比べて建物一軒一軒が大きい。四方を山に囲まれた狭い盆地の中にそれらが詰め込まれるように建てられており、人間からすればその光景には威圧感や圧迫感を感じると言われる。
 一族を束ねる長老が代替わりしてからは、冒険者や旅人がその郷へ向かって消息不明になったという話が後を絶たず、「帰らずの山」ともあだ名されている。
 身体の輪郭でさえも曖昧模糊としたムゲン族は、そもそも肉体というものを持たず魂や魔力を形にしただけとも言われている。この郷の名前には、そんな彼らが絶えず釜の中で混ざり合っていて、自我を得られるのはほんの瞬きの間だけであるという意味がある。

星を食むもの【ゼオン-Zeon-】

 星色の毛皮に覆われた2足歩行の獣。頭部には人間のように髪の毛が生えていて衣服を着る。星の残滓を食み悠久の水を呑んで暮らす、地上で唯一の不死不滅の生命。成長し歳を取ることはあるようで、年長者になるにつれ髭や角が生える。体が傷つくと数年〜数十年単位で直近の記憶が飛んでしまう。傷が塞がると戻るが、欠損した場合は縫合しても戻らない。
 郷を出て旅をしていることが多く、他種族に対し非常に友好的であることで知られる。個体数の少なさ故に出会えることは稀だが、交流の記録は多く残されている。
 基本的には衣服は他種族との交流の為に着るものという認識であり、衣服そのものが「交流衣」と呼ばれている。
 そもそも不死不滅の彼らは生殖器の類を持たないので隠す必要も無いと言えば無い。
白爪痕谷(バイジャオヘングー)
 ゼオン族が隠れ住む郷。単に「ゼオンの隠れ谷」とも呼ばれる。訪れた者の記録が存在することからこの世界の何処かにあることは確かなのだが、所在地は未だに分かっていない。訪れた者が口を揃えて「ゼオンの者から言われた通りに道を辿ると、いつの間にか深い谷の底を歩いていた」と証言していることから、招かれた者でないと辿り着けない聖域、或いは始まりの竜達が住まう「竜層」のような異次元であると言われている。
 淡い灰色の岩肌が特徴的な断崖絶壁に囲まれた深い渓谷。底には川が静かに流れ、谷の端、川の最上流には族長の館が構えられている。岸壁には彼らにとっての住居である「書庫」が三々五々張り付くように建てられ、それらが足場で繋がっていたり繋がってなかったりする。

汝ら何を告ぐ【結末の一族-The Ender Tribe-】


 この世界の最深層「結層」からやって来たとされている種族。
 その実態は殆どが未解明で、種族という括りも便宜上のものでしかない。
 瞬間移動する力を持つらしく、目撃した者は例外なく一瞬にして逃げられるか殺害されている。
 太古の遺跡にその名前が登場し、彼ら固有の言語や文化が存在すると推測されている。

 結末を名乗るもの共 漆黒は陽の光さえ沈黙に変える
 刹那に行き過ぎるもの共 何処より来たるか 足跡さえ無し
 瞳に光を宿すもの共 背負うものは「おしまい」にあらず
 汝ら何を問う 汝ら何を告ぐ
  ──とある遺跡から見つかった碑文

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